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出産前の「おっぱい」ケア〜母乳育児の準備
ほとんどのお母さんは赤ちゃんをおっぱいで育てることができ、それにはちょっとしたコツがあります。
おっぱいは出るものではなく、出すものなのです。
母乳で育てるための10ヶ条 (WHOユニセフの提言)
はじめて妊娠したら、私はちゃんと「おっぱい」をあげれることができるのかしら?私の「おっぱい」はちゃんと出るようになるのかしら?「おっぱい」のことが心配になりますよね。
妊娠中から、助産師のサポートの元で、「おっぱい」のケアをすることで、安心して出産後の母乳育児をむかえましょう。
「おっぱい」に、やさしい下着で
妊娠中は 胸をしめつけるような下着や衣類、ワイヤー入りのブラジャー等は避けましょう。バストが大きい人は、胸をしめつけずおっぱいを支えるように「乳帯」を使用します。四つ足の動物は、おっぱいが自然に揺れることにより、自然に刺激されているのです。人類も大昔はそうでしたね。妊娠中はできるだけ自然に近い格好で。
乳りんのマッサージ
ちくびや乳輪は保湿効果を高めるためにバーユやオリーブ油でケアを行います。 お風呂に入ったときなどにソフトにやさしく。
赤ちゃんが吸いやすいおっぱいに
ちくびの陥没や扁平など、診察を受けて早めにケアの指導を受けましょう。 母乳で赤ちゃんを育てることができる方法があります。 あきらめず、助産師のサポートで根気よくケアを。
乳りん開通
妊娠10ヶ月に入ったら…乳りんを親指・人差し指・中指で把持し、 軽く引き出すようにやさしく 右・左に2~3回ずつマッサージします。ちくびに付着している皮脂のよごれは、お風呂に入ったときなどに、バーユやオリーブ油などをふくませて やさしく取り除きましょう。
出産後
出産後の授乳
出産後、お母さん・赤ちゃん共に元気であればその直後から始めます。分娩後30分位で何よりも先ずお母さんのおっぱいを吸わせます。
たとえ上手でなくても口に含むだけでも構いません。
ずっとお母さんのそばで一緒に寝起きし、飲みたい時は いつでも飲ませてあげます。
最初は少ししか分泌していないおっぱいでも吸わせるたびに、徐々に分泌量が増えてきます。母乳不足だからと言ってミルクを足すのは、逆効果です。
母乳が足りないからこそ、頻回におっぱいを吸ってもらって母乳の分泌を促進させるのです。
ただし、母乳分泌には個人差があります。
入院中は毎日のマッサージ等で、母乳以外のものを補う必要があるか否かを見極め、 お母さんと赤ちゃんに負担をかけない様に一番良い方法を考えます。
(糖水、ミルクなど母乳以外のものを補足することはまれにありますが、 あくまでも母乳育児を確立するための一時的なエッセンスと考えています)
赤ちゃんに吸ってもらいましょう
母体や赤ちゃんの身体的な問題がない限り、特に生まれて1ヶ月位の間は、授乳時間や授乳間隔、毎回の母乳の分泌量を気にせず、 どんどんおっぱいを吸ってもらいましょう。
出産後の食事
穀物(主として米食)と野菜を中心とし、動物性の脂肪・タンパク質は控えましょう。特に油っこいもの、菓子類、果物の摂り過ぎは、 過度の乳房緊満をきたし乳腺をつまらせる原因にもなりかねません。たくさん食べたり飲んだりすることは、かえって逆効果です。
食事は三度、バランス良く、腹八分目が良いでしょう。
腹八分目にバランスよく
食事によって無理に乳房をはらせる必要はありません。
おっぱいは、張っていなくても赤ちゃんが吸ってくれれば、 母乳が自然にわいてくる仕組みになっています。
退院前後の頃には、おっぱいの張りや痛みが徐々にとれ、 いつも軽く、やわらかなおっぱいになってることでしょう。